「名作」という言葉から浮かんだのは、
1つの映画と、1つのアルバム、でした。
●映画は「ローマの休日」
この作品を初めて観たのは、確か中学1年生だったかな。
当時、私は物凄いペースで毎日のように映画を観ていました。
両親ともに映画好きだった影響かもしれませんが、
時々、一緒に鑑賞することも。
「ローマの休日」は、友だちと一緒に鑑賞したのですが、
さて見ようか～と、準備ができたところで、
近くにいた母が懐かしそうに
「最後が何とも言えなくていいんだよねぇ」と、
そう言ったのです。
薄らとした記憶ですが、
当時の私たちは、見終わった後”良かったね”と
そんな感想しか言えず、母の「良さ」が理解できなくて。
けれど、大人になってから、幾度となく観る機会があり、
感じ方が、その度に違うけれども、
母の言いたいことが、なんとなく理解できますし、
この作品を観るたび、母の言葉を思い出しては、
少しの切なさを毎回味わっています。
●アルバムは「come away with me/Norah Jones」
今も、想い出したように聴いています。
初めて耳にしたのは、今もハッキリ覚えていますが、
洋服を選んでいる時で。
“良い曲だなぁ～”と思わずつぶやいてしまい・・・
そのとき一緒にいた男友達が、
”ノラ・ジョーンズ”という人の曲だよ、と教えてくれ、
私は洋服選びをやめ（笑）そのままCDを買いに行きました。
当時の彼女は、まだ20代前半（！）
なんてメロウな歌声なのだろうと、衝撃を受けました。
コンサートにも足を運びましたけど、
生で聴く♪Don't Know Whyは、鳥肌モノでした。
この頃、心的にかなり辛い出来事があり、
どうにかこうにか毎日を送っていて。
周りの親しい人たちに支えてもらったのですが、
このアルバムも、その支えの1つとなっていました。
時々、このアルバムを聴くと、
ちょっとフラッシュバックしますけど、
あの頃を乗り越えられたのだから、もう大丈夫。
と、今は、そんな風に思えます。
大人になり、
まっさらな状態からピアノを習い始めたので、
いつになるかわからないけれど、
♪Don't Know Why、を演奏するのが目標の1つです。
自分にとっての「名作」。
また「名作」に出会える日がくるかな・・・
